9月半ばになりましたが、名古屋では日中30度を超える日が続きます。稽古中にはエアコンが入った状態です。その昔は、精神修養のためにも暑いからと言ってエアコンを入れることはございませんでした。ただ、時代と共に自然環境も変化しています。年間を通じて季節感が薄くなってまいりました。茶の湯は季節感を示す道具を用意して室礼を整える楽しみがあったのですが、最近は異常気象が続きますが、教室ではできる範囲で従来式の稽古を続けています。今月は、大棚扱いの竹台子の稽古を致してます。お弟子さんの中に、11月に出産を迎える方がいます。道具の運び出しの負担が少ないお点前にしました。棚板に水指、柄杓立て、蓋置を入れた建水、薄茶器を飾ってます。板は桐の材質で、柱は白竹です。ちなみに、この竹台子は9月にしか出しません。そうした中にも、お弟子さんたちは自然と手順を覚えていきます。年数は必要ですが、頭で考えなくても自然に手足が動くようになるのです。出産のため稽古から離れることは淋しいのですが、喜ばしいことです。よいお母さんになることでしょう。お弟子さんとは出会いと別れがありますが、全て無常であり有難く承ります。合掌。